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ロールモデルとなり、プロゲーマーが報われる社会を作りたい

【GAMERS LIFE】ロールモデルとなり、プロゲーマーが報われる社会を作りたい

最終更新 :

2018年、本格スマホカードバトル「シャドウバース」で突如発表されたプロリーグ発足とチームメンバーの募集。今回は、名古屋OJA ベビースター所属、東大卒で分析が得意なあるじ選手、シャドウバースプロリーグ最年少のえすぴー選手に、大会の意気込みなどを伺った。

プロフィール

あるじ

プロチーム「名古屋OJA ベビースター」所属。本格スマホカードバトル「シャドウバース」のプロゲーマー。JCGで2連覇を果たしている。また東大卒で分析を得意としており、チームのリーダー的存在。
Twitter:https://twitter.com/aruzisan

えすぴー

プロチーム「名古屋OJA ベビースター」所属。本格スマホカードバトル「シャドウバース」のプロゲーマー。幼少期から将棋を得意としており、三段の腕前も持つ。今回のシャドウバースプロリーグでは最年少のプロプレイヤーだ。
Twitter:https://twitter.com/a_SVplayer

シャドウバースはどんなゲーム?

「フォロワー」、「スペル」、「アミュレット」という3種類のカードで40枚のデッキを編成して戦う、デジタルトレーディングカードゲーム。
定期的に公式の大型大会が開催され、年に1度の世界大会も開催されている。2018年はプロリーグの発足もあり、スマホゲーム業界の新しい形を作りあげようとしているゲームの1つだ。

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あるじ&えすぴー ロングインタビュー

異色の経歴を持つ2人。統計と将棋はゲームに活かされていくのか

── 子供の頃はどういった少年でしたか?

あるじ:小学生くらいの頃は遊ぶのが大好きでありふれた悪ガキみたいな感じでしたね。

── ゲームに触れたのは何歳くらいだったんですか?

あるじ:ゲームは4歳からやっていますね。ファミコンの時代です。ドラゴンクエストとかをやっていましたね!

── RPG世代ということですね。カードゲームはいつ頃からやり始めたんですか?

あるじ:カードゲームはすごくライトなものも含めると、高校生以前もやっていたんですけれども、基本的には大学で本格的にやり始めましたね。

── シャドウバースとの出会いはどういったタイミングだったんですか?

あるじ:RAGEが行われるというのが分かった時で、大々的にでてきて、賞金400万円だということで。日本でカードゲームをやるならシャドウバースをやろう、という感覚でやり始めたのがきっかけですね。

── ということは、大会も最初のRAGEから出始めたということですか?

あるじ:そうですね。RAGE Vol.3から出始めました。RAGEを皮切りにいろいろな大会に出始めるようになりましたね。

── 戦績はどうですか?

あるじ:戦績は、RAGEは一度インマネーしている程度ですが、JCGで2連覇をしています。

── さっき大学の話が少し出てきましたが、あるじさんは東大出身だということをお聞きしたんですが、なぜ東大を目指そうと考えたんですか?

あるじ:東京大学ゲーム研究会というやり込みサークルがあって、インターネット上でのタイムアタックなどをやっているのをみて、入ってみたいなというのがきっかけですね。あとは、普通に勉強をしていたら、成績が良くなっちゃったというのがあって、東大行けるなら行っておくかというのもあります(笑)

── ある意味、東大に入る理由もゲームということだったんでしょうか?

あるじ:半分くらいはその理由ですね(笑)

── (笑)ちなみに、今現在のお仕事は?

あるじ:仕事はこの前辞めまして、シャドウバース一本に絞っているという形です。個人のブログやゲーム媒体でシャドウバースの攻略を書きつつゲームをプレイしています。僕のアイデンティティ的に記事を書いている、というところもあるので、今でも記事を出していろんな人に見てもらうようにしています。

── なるほどですね。以前はどのようなお仕事だったんでしょうか?

あるじ:昔は大学の研究を活かして、統計の仕事をしていました。データをどう扱うかというところに関しては、基本的に仕事でデータ分析するのとシャドウバースでデータ分析するのとでは、大きく変わりはないので、データに対してどういうアプローチをするかというところは、似ていますね。あとはデータを集める時にどういう構造のデータを作るかを仕事でやったのを活かして、後から見ても汎用性の高いデータ構造を作る、ということはシャドウバースでもやっていますね。

── 名古屋OJAのデータ分析といえば、あるじさんが基本的にはやるというイメージですか?

あるじ:そのイメージでいきたいですね。他の人がうまくやれるなら、みんなにもやっていただこうとは思っています。

えすぴーデータ分析の部分は、すごく信頼しているので、それをどう活かせるかっていうのはまだ未知数なんですが、僕らはそのデータを活かすことが仕事だとも思っているので、データ活用が名古屋OJAベビースターの魅力になってくれるといいと思います。

── ちなみに、お二人ともゲームでプロになるというのは考えたことはありましたか?

あるじ:僕の場合は、始めた当初はあんまり考えたことはなかったのですが、ライターを始めたくらいからはプロがあったらやってみたいな、とは考えていましたね。ライターでも食べていけるところまでは来ていたので、今のタイミングくらいで会社をやめておけば、プロリーグにいけるかもしれない、と思っていたら、その日にプロリーグが発表されて。完璧なタイミングでしたね(笑)

えすぴー:僕はプロ選手というよりは、ゲーム関係の仕事につけたらいいなぁと考えていて、そこでプロリーグという話があったので応募してみようとなって、それで採用されたって感じですね。

── えすぴーさんは将棋もかなり上手いというのを聞いたんですが、シャドウバースと通ずるところはあるんでしょうか?

えすぴー:僕の場合、将棋は感覚的なゲームだと思っていて。シャドウバースは理論的に組み立てていくゲームの部分が大きいので、ちょっと違うかなぁと考えています。将棋の思考法って、第一感でその手に対して返していくというゲームなので、シャドウバースの大局観という意味では大事ですが、細かいプレイの面ではそんなに共通点は多くないと思いますね。

あるじ:将棋は論理的なゲームだと思っていたんで、感覚で指しているというのを聞いて、意外な一面を感じましたね。

── 意外ですよね。ちなみに、将棋はまだやってらっしゃるんですか?

えすぴー:趣味の範囲では。一応そこそこやっているっていうレベルくらいで…小学校のときは本格的にやっていてプロ棋士を目指していたこともあるんですけど、ゲームの方でプロになりましたので、現在はシャドウバース一本です。

チームの強みはコミュニケーション!そして一番データを扱えるチームにしたい

── 今の名古屋OJAベビースターに応募したきっかけは?

あるじ:名古屋OJAベビースターがずっと勝利の再現性っていうテーマで推していたこともあり、僕がデータ分析を生業としていたので、一番合うと思いました。「このチームしかないでしょ」と、名古屋OJAベビースターに応募しました。

えすぴー:僕は地元が名古屋なので、できれば名古屋で働きたいし、名古屋にチームがあるなら、ということで名古屋OJAベビースターにしました。

── 選考の時に気をつけていたことはありますか?

あるじ:まず、名古屋OJAとの面接のフェーズでは、自分はデータに強いということと実務的なこともある程度できますよ、ということをアピールしていました。やっぱりカードゲームで強いということは最低限プロとして必要なことだとは思うのですが、チームとしてやっていくときに、必ずチームの管理というものが必要になってくるので、そういった部分にも僕は力を発揮できます、ということと予め応募の際から話させていただいてました。その他に、みんなに見てもらうというオーディション配信のところでは、自分の強みを理解してもらうために、少し変わったことをしようという意識でやっていました

えすぴー:僕は実績が乏しいので、なるべく誠実に対応しようと思って対応を早めたり、この人は扱いやすい人なんだなということをアピールした感じです。あとは、オーディション配信のときも配信開始のタイミングからすぐに配信をし始めましたし、そういったところが良かったのかな、とは思います。

── 選ばれた時はどうでしたか?

あるじ:単純に嬉しかったですね!プロとしてやっていければ、これから先シャドウバースを大きくしたいという気持ちも、一番良い立ち位置で自分の力を発揮出来るだろうというのは思っていました。これからみんなでシャドウバースを大きくしていこうという部分に僕も力を添えられるといいなと思いますね。

えすぴー:めっちゃビックリしましたよね(笑)まさかまさか受かるとは思っていなかったというのが率直なところで、実績のある方々と戦えることをすごく楽しみにしていますし、嬉しく思います。

── プロとして発表されたばかりということもありますが、周りの環境に変化はありますか?

あるじ:それで言うと、ふぇぐさんとEnjuさんにフォローをもらいましたね(笑)それ以外だとやっぱり記事を書いた時の反響が少し大きくなっているのは嬉しいですね。

えすぴー:親がゲームをやっていることに対して、それなりの理解を示してくれるようになったのかなとは思います。

── 今まではけっこう反対されてたりもあったんですか?

えすぴー:反対とまではいかないけど、勉強しなさいというプレッシャーはけっこうありましたね。今はプロゲーマーとして応援してくれていますね。

── 毎日どのくらいチームで練習はしていますか?

あるじ:チームでだと、大体3時間強くらいですかね?個人的な時間はまた別途取りながらやっていますね。

── どういう練習をされていますか?

あるじ:実際に自分たちが考えている相性が正しいのか正しくないのかを確認したり、全員でプレイングを見合って、指摘をしあいながら、意識のすり合わせを行っていますね。リーグ戦では、チームの中でこのフォーマットが上手いよね、という認識のある人を選出していくとは思います。

── 今回この4人でチームとなりましたが、印象はどうでしたか?

あるじ:えすぴー君を見た時は、すごく若い子が入ったな!と思いましたね(笑)SOSさんに関しては順当ですし、さにさんは2Pickが評価されたんだなと思いました。えすぴーさんは、どういうことができるのかまだ未知数な部分もあるので、今もじっくり見ている部分はありますね。

えすぴー:SOSさんと2Pick枠はいると思っていました。2Pick枠にはさにさんで、あるじさんと、納得感がありましたね。

── 初めて会われた方ばかりでしたか?

あるじ:SOSさんだけ会ったことはありましたね。さにさんとえすぴーさんは初顔合わせでした。

── ここ2週間くらいで急激に仲を深め合った感じですかね?

あるじ:そうですね、めっちゃ会うようになりました。

── 第一印象と今は変化はありますか?

あるじ:けっこう変わってますね。最初は若いので大丈夫かなえすぴー君と思ってたんですが、きちんと考えられる人だってことはよく分かったので、最初よりも印象が良くなった気がします(笑)

えすぴー:さにさんが2Pick以外でもやる人だということが分かったので、意外性がありましたね。

── その意外性がリーグに出てくると、またおもしろそうですね。まだ出来たてのチームだとは思いますが、どういったところが強みだと考えていますか?

あるじコミュニケーションがきちんとできるところが一番いいところかな、と思いますね。チームの中でまったく合わない人がいるとギクシャクすることもあるとは思うんですが、毎日コミュニケーションしてて、意見が言えなくて黙る人もいないし、各々最低限自分の言いたいことは言ってその中でどうしていこうかをちゃんと話し合えますね。

── あるじさんは分析の役割を担っていますが、他の方々はどういう役割を担っていますか?

あるじ:僕が分析でけっこう寄っているイメージですが、みんなデッキの作成も相性を埋めるのも全員がやっている状態で、大筋の方針建てをベースに、各々自分がやれることをやっているというのがメインですね。

── 今後、どういうチームにしていきたいですか?

あるじ:これは僕が主に思っていることにはなるのですが、一番データを使えるチームにしたいを思っています。みんなで話し合っていて結論がでないこともあると思うんですが、そういったときにデータに立ち返って判断することができるようにするために、データを蓄積して分析したいなと。またそれを利用して、全員が物事を考えられるようになってくると、再現性という意味でも良いチームになっていくのではないかと考えています。

── ちなみに、このチームには負けたくないとか、この選手はマークしているなどはありますか?

あるじ:僕はチームでいうとどこにも負けたくないので、全部に勝たせていただきます、くらいの感覚なのですが、選手でいうと、ミルさんが個人的には勝ちたい選手ですね。ミルさんもゲームライターをやっていたので、僕とミルさんだけライターなんですよね。そういうつながりで元々話したこともある関係ですし、彼のことを個人的には意識していますね。

えすぴー:チームはレバンガ☆SAPPOROさんには負けたくないなぁとは思いますね。選手の実績的には少し似ているのかなとは思っていて、そこに勝たないと、自分たちを応援してくれる人も少なくなってしまうなぁとも思うので、勝ちたい相手ですね。

他のプロプレイヤーと同じように報われる社会にしたい

── ゲームが今の生活に役に立っていたり、ゲームを通して学んだことは何かありますか?

あるじ:大会までの調整をずっとやってきた人間なので、ゲームをやっていることによって目的とネクストアクションの設定みたいなものが呼吸をするように出来るようになってきた部分があって。それは仕事の時にも活かされていまして、分析って目的を定めて誰がどうしたらいいかを明らかにしていく行為なので、その能力はきちんと役に立っていますね。

えすぴーゲームは目標があってそれまでの積み重ねが大事というのがあって。積み重ねが楽しいからやっていられる部分もあります。過程を楽しむのがすごく大事だというのは、ゲームから学んだことなんじゃないかと思いますね。

── プロゲーマーになったことによって、より責任のある立場になったかと思うのですが、プロゲーマーとしてどういう役割を担っていきたいと思いますか?

あるじ:いくつかあるんですが、1つは僕らはプレイヤーとして見せていかなければいけない立場なので、プレイングを今までよりもしっかりしていかなければ、というのは感じています。それ以外のところについては、ちゃんと幸せそうにしているというのが大事かと思いますね。実際幸せだから、フリをしなきゃいけないとかではないんですが、今プロゲーマーになりたい子たちが、自分たちの姿を見てなりたいなと思ってくれるようにしたいというのがあります。

あと、これから先、シャドウバースが大きくなっていけば、運の良さなども介入しにくくできるだろうし、盛り上げ方をどうしていくのかという部分に対しても、プロの一個人が企画側と話す機会も得られると思うので、意見を言える機会ができたら意見を言ってみたいというのはありますね。

えすぴー:僕はプロリーグの中で最年少ということで、シャドウバースのメイン層である中高生に近い存在です。まだ若い年齢層の方たちがプロゲーマーになりたいと思えるような目標であり続けたいと思います。

── 今後、eスポーツはどういう未来になっていくと思いますか?

あるじ:これは希望の方が強いんですが、ゲームのプロもいわゆる他のプロプレイヤーと同じように高いスキルを持っていると思っているので、そういう人達が報われる社会にしたいな、と思っています。シャドウバースのプロが成功すれば、ゲームで生活をすることのロールモデルが出来上がるのではないかと考えています。他のゲームでも生活できる人が増えていくとすると、それは求めている社会に一歩近づいているな、という感覚です。

えすぴー:eスポーツは障害者の人でも健常者と同じようにプレイ出来るということで、劣等感を持たずにやっていけるというのが未来にあったらいいなと思います。

── 目標と意気込みを教えてください。

あるじ:僕は勝率をとにかく高めたいということを一番に考えています。なので、勝率を高めるためには、プレイングを磨くこともそうですし、データを揃えていくこともそうですし、強いっていうのがどういうことなのかを明確にしていくことも勝率を高めることに重要なことだと思います。今ぼやけているせいでその行動が上手かったのか上手くなかったのかが判断しにくい状態で、おそらく実況の人たちも困っていたりする部分もあると思います。勝率を最大化する過程で出てくる強いとはどういうことかを明らかにしていくことで、盛り上がりどころがどこなのかっていうのをもっと分かるような形にしていければいいなと思います。

えすぴー:短期的には僕はスキルの低いプレイヤーとして見られていると思うのであまり意識せずに、長期的な目線で実績を残していける選手になりたいと思います。

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