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2018年の目標は世界チャンピオン!Tredsredの将来像

【GAMERS LIFE】2018年の目標は世界チャンピオン!Tredsredの将来像

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アメリカのブリザード・エンターテイメント社(以下、ブリザード社)が開発・運営するゲーム、「ハースストーン」で活躍しているトッププレイヤーの「Tredsred」さんにインタビューを敢行。2017年に海外のゲーム大会に出場してから2018年「第18回アジア競技大会」※1(以下、アジア競技大会)までの、「Tredsred」さんの環境の変化について聞いた。

プロフィール

「Tredsred」さん

ブリザード社が開発・運営するゲーム、「ハースストーン」で活躍している日本のトッププレイヤー。

2017年は、上海にて開催された「ハースストーン春季世界選手権」※2(以下、春季世界選手権)に、日本代表選手として出場。その後、数々の海外ゲーム大会に出場し、経験を積む。

2018年8月に開催される「アジア競技大会」のeスポーツ部門では、「日本予選」を勝ち上がり、「東アジア地域予選」で代表の座を掴み取って、出場を決めた。
Twitter:https://twitter.com/Tredsred

「ハースストーン」はどんなゲーム?

全30枚のカードとヒーローユニット1体でデッキを編成して戦う、デジタルトレーディングカードゲーム(以下、TCG)。

全世界で約7000万人が楽しむゲームとして、根強いファンを獲得している。

さらに、毎年、世界選手権が開催されており、2018年の賞金総額は、100万USドル(約1億円)。

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「Tredsred」さん ロングインタビュー

海外大会で得た経験が、世界で通用する日本のトッププレイヤーを生み出した

── 幼少期はどのような子供でしたか?

Tredsred:小学生の頃は、塾に行っていて、よく勉強をしている成績の良い子供だったと思います。僕は、小学3年生から中学受験用の塾にも通っていて、普通の小学生よりは勉強をしていたのではないかと思います。

── 勉強がお好きだったんですか?

Tredsred:勉強が好きかどうかは分からないですが、子供の頃は視野が狭かったので、僕は、たくさん勉強をして良い学校に入り、良い会社に就職をするような、世間一般のルールに従って生活していたような気がします。

── ゲームは何歳くらいから始めたんですか?

Tredsred:ゲームは、幼稚園からやっていました。僕には弟がいるのですが、一緒に「ゲームボーイ」※3で遊んでいて、「ポケットモンスター」※4(以下、ポケモン)をやっていました。

幼稚園の頃からカードゲームも好きで、「ポケモンカードGB」※5などもやっていました。

── ゲームと勉強は、どうやって切り替えていましたか?

Tredsred:小学生の頃は、勉強がメインの生活を送っていました。塾がある日は、勉強に専念しており、ゲームは片手間で遊ぶ程度だったと思います。

僕は、塾で勉強をしていたおかげで、希望していた中高一貫校に入学することが出来ました。

でも、中学生になってからは、ほとんど勉強しなくなりましたね(笑)。

── 中学生の時に、のめり込んでいたゲームがあるんですか?

Tredsred:僕は、中学3年生の頃に始めたMMOPRG※6の「ミスティックストーン」※7というゲームにのめり込んでいました。中学3年生から高校1年生までは、本当に朝から晩までオンラインゲームばかりしていました。

さらに、高校2年生からは、インターネットニュースで海外ゲームである「リーグ・オブ・レジェンド」※8(以下、LoL)の賞金が1億円だというのを見て、友達と一緒に「LoL」で遊んでいました。

当時は、家庭にあまりインターネットが普及していなかったので、学校などでは「オンライン上の友達より、学校にいる友達を大切にしなさい」と言われていたような気がします。

でも、中学生の頃からオンライン上のつながりがあったからこそ、今でもオンライン対戦やオンライン上の友達を作ることに抵抗がないので、僕はその経験があって良かったと思っています。

── 「ハースストーン」を始めたきっかけは?

Tredsred:僕が大学1年生の冬に、一緒に「LoL」を遊んでいた友達から、「海外でハースストーンのオープンβ版が始まったので、一緒にやろう」と誘われて始めました。

当時、「LoL」をやっていたこともあり、海外ゲームで遊ぶのに抵抗がなかったことも、気軽に「ハースストーン」を始められた要因ですね。

── 2017年に「Tredsred」さんが出演されたテレビ番組のインタビューでは、「プロゲーマーになりたい」という話があったかと思います。目指すようになったきっかけは何かあったのですか?

Tredsred:2016年の「春季日本選手権」で、日本2位になったことがきっかけです。日本2位になったことで、自分の実力が世界で通用するかもしれないと思いました。

── 今は、フリーランスで活動されていますが、プロチームへの営業活動などはしていますか?

Tredsred:今は、フリーランスでゲームの記事を書いたり、ゲームの制作を手伝ったりという活動をしています。

アジア圏の大会には自費で遠征していますが、アメリカやヨーロッパの大会は資金面で参加しづらいです。

プロチームに興味はありますが、日本には「ハースストーン」の本格的なプロチームは存在していないですし、海外のプロチームに入るには言語の壁があるので難しいですね。

── ご両親は、フリーランスの活動をどのように言っていますか?

Tredsred:以前は、両親から、フリーランスの活動は収入が入るか不安定なので、1年間だけの活動、と期限が決められていました。

ですが、今は、僕に生活出来るだけの収入があるので、両親は何も言わなくなりました。

また、最近では、両親が積極的にインターネットで「ハースストーン」のゲーム大会情報を調べて、僕の応援をしてくれます。

── 2017年に上海で開催された「春季世界選手権」を経験して、どのように感じましたか?

Tredsred:上海で開催された「春季世界選手権」の時は、プレイヤーのレベルが高いと思っていました。でも、今思えば、そこまで僕と海外プレイヤーのレベルの差はなかったと感じています

上海の時、僕は初めての海外大会で、周りがプロゲーマーだらけだったので、憧れもあり、怖気づいていたと思います。

ただ、上海のゲーム大会を経験したことによって、1人で海外に行くことに抵抗がなくなりました。2018年になって、海外のゲーム大会に何度か出場するようになり、海外大会の雰囲気もつかめてきたことは、大きな収穫になっていると思います。

また、海外のゲーム大会に出場していると、上海の時に会っていたプロゲーマーの人たちにも会うようになって、みんな同じプレイヤーなんだと思うようになりました。

── 「Tredsred」さんは、データ分析が得意との話を聞きましたが、何かデータ分析の経験などがあるのでしょうか?

Tredsred:僕は、専門的にデータ分析をしていたわけではありません。

昔から、そのゲームにおいて、どういう状態が強いのかを考えるのが好きで、いろいろなゲーム攻略本を買って読んでいたことが、データ分析に活かされているのだと思っています。

少し前までは、「ハースストーン」の各プレイヤーのデッキの勝率を取って平均を算出したり、常に海外の新しいデッキの情報収集をしていました。

現在は、「ハースストーン」の優秀な統計サイトがあるので、自分でデータ分析をしなくても、どのデッキが強いのかがすぐに分かるようになっています。さらに、海外プレイヤーのデッキなども、ツイッターですぐに情報収集が出来るようになったので、海外と日本の地域格差も生まれにくくなっています。

そのため、データ分析に使う時間が減り、練習に時間を充てられるようになりました。

また、僕は長年「ハースストーン」をやってきて、日本のプレイヤーの中ではキャリアも長い方なので、今までのゲーム大会などで得た経験を活かしていけると考えています。

── 「ハースストーン」のデッキは、どのようなことを考えて作っているのですか?

Tredsred:僕は、一番勝率の高いデッキを作ることを考えています。

「ハースストーン」は、世界中のプロゲーマーたちが日々考えているデッキがあるので、完全なオリジナルなデッキは通用しない世界です。

そのため、いわゆるテンプレートデッキの中で、数枚のカードを入れ替えてオリジナルデッキを作ります。数枚のカードを別のカードに入れ替えるだけでも、大きな変更となり、その変更したカードで勝敗を分けることもあります。

── 2018年8月に開催される「アジア競技大会」では、日本の代表選手として、「東アジア地域予選」にも出場が決まっていますね。日本の代表選手を勝ち取った時は、どんな気持ちでしたか?(2018年6月6日時点)

Tredsred:とても嬉しかったです。

僕は、1つ前に出場したゲーム大会で、僕のエントリーしたデッキが、対戦相手のデッキと相性が悪く、負けてしまいました。そのため、今回の「日本予選」では、ゲーム大会でエントリーするデッキの方針を変えました。

今回、「日本予選」で優勝できたことによって、「日本予選で使ったデッキの方針が合っているかもしれない」と思えたことは良かったです。

── 「アジア競技大会」でマークしている海外選手はいますか?

Tredsred:韓国の「Surrender」選手※9です。僕が今、世界で一番強いと思っている選手です。次の「東アジア地域予選」代表2枠のうちの1人は、「Surrender」選手が入ってくるのではないかと考えています。

僕も「東アジア地域予選」で勝ち上がって代表選手になれるように頑張りたいですし、せっかくなら「Surrender」選手に勝って「アジア競技大会」に臨みたいと思います。(2018年6月6日時点)

── 「ハースストーン」をやっていて一番楽しい瞬間は?

Tredsred:ゲーム大会で賞金が獲得出来るくらい良い結果が出た時が、一番楽しいと思える瞬間です。

まだ僕は、2017年の「春季世界選手権」で獲得した75万円が最高金額なので、さらに高い順位を取って、もっと高い金額を獲得したいです!

2018年の目標は世界チャンピオン!

── 2018年はeスポーツが流行りつつありますが、日本と海外を比べて、日本のeスポーツ環境で良いところや改善すべきところはありますか?

Tredsred:日本は、ゲーム大会の運営が丁寧なのが良いところです。時間どおりに進行していきますし、スタッフも多くてしっかりしています。

海外の大会では、ゲーム大会運営側のスケジュールに合わせて、いつでも選手を呼べるようにするため、選手たちの待機時間が長いことが課題として上げられます。

逆に日本で改善するところは、あまりないと思っています。まだあまりeスポーツが流行っていないので、資金が少ないということくらいでしょうか。それも、時間が経てば解決することだと思っています。

── 日本の「ハースストーン」コミュニティは、「Tredsred」さんから見て、どのような印象ですか?

Tredsred:僕は、日本人が全然「ハースストーン」をやっていない頃から遊んでいるので、その時から比べると、ユーザーが増えてきたと思います。

僕が「ハースストーン」を始めた最初の1年は、日本で「ハースストーン」をやっている人がいたら、ほとんどの人が知り合いという小さなコミュニティでした。2年目から今に至るまでは、オフ会などを開催する人が増えてきて、少しずつユーザーが増えてきたように思います。

── 「ハースストーン」は、新規ユーザーが入りやすい環境だと思いますか?

Tredsred:「ハースストーン」は、毎年4月に古いカードが使えなくなるルールがあるので、今の時期は1年の中でもカードが少なく、新規ユーザーも始めやすい時期だと思います。

ただ、日本のスマホゲームは、無料でダウンロードができ、TCGにおいては無料でカードパックを配布し、さらにカードが必要という人が課金をする仕組みになっています。しかし、「ハースストーン」は、まず1万円〜2万円は課金をしないと成り立たない仕組みです。

そのため、スマホゲームに対して数万円課金をする習慣が根付いていない日本では、「ハースストーン」を始めるには敷居が高いと感じるユーザーが多いのではないでしょうか。

もちろん、「ハースストーン」は、やり込んでいけばとても楽しめるゲームです。

特にeスポーツとしては、とても充実しており、練習をしてプレイスキルを上げれば誰でも勝つことが可能ですし、公式のゲーム大会に出場すれば、多額の賞金も獲得することが出来るゲームです。とは言え、日本はアジアサーバーに属していますが、オンライン上で64位以内に入らないと、賞金の出る公式大会に出場ができないので、狭き門になっています。

── 日本人は、64位の中に何人入っているんですか?

Tredsred:アジアサーバーは、日本と韓国、台湾、香港、東南アジア、オセアニアの地域が対象になっていて、日本人は64位中20人くらいがランクインしています。その中でも、韓国が強いと思います。

でも、2018年に開催される公式の「ハースストーン夏季世界選手権」では、アジアから出場できる4枠の選手のうち2枠を日本人選手が獲得したので、日本のレベルも上がってきたと感じています。

── 「ハースストーン」プレイヤーも、そうでない人も、どういうところに着目すれば、「ハースストーン」を楽しめると思いますか?

Tredsred:まずは、「ハースストーン」をやってみることが一番良いと思います。「ハースストーン」をやってみて、ルールが分かってきたら、お気に入りの動画配信者を見つけて楽しむのが良いのではないでしょうか。

また本格的に「ハースストーン」をプレイするのであれば、ランキングを上げることで世界中のプロゲーマーと対戦し、腕を磨くことも可能です。スマホ1つで、約7000万人の頂点に立つことも可能なゲームなので、夢があると思います。

── 「Tredsred」さんが、ゲームを通して得たものはありましたか?

Tredsred:僕は、「ハースストーン」で生活が変わったと実感しています。「ハースストーン」があったからこそ、テレビやイベントに出演することが出来て、知名度が上がりました

さらに、海外に行く機会も増え、「ハースストーン」を通じて海外の知り合いも増えました。

── 将来の夢は?

Tredsred:僕は、「ハースストーン」を始める前から、僕はゲームを作ることに興味があって、ゲームクリエイターになりたいと考えています。ゲーム会社を作るか、ゲーム会社に就職したいですね。

少し前にアメリカの「Chakki」選手※10が「ハースストーン」のゲームバランス調整チームに入社しました。「Chakki」選手のようなキャリアプランは、ゲーマーにとって、すごく良いことだと思います。

僕も、ゲームクリエイターになるために、ゲームで僕自身の知名度を上げて、いろいろな可能性を模索していきたいですね。

── 最後に、今後の目標を教えてください。

Tredsred:僕の2018年の目標は、世界チャンピオンです。

今年の結果次第で、翌年の目標は変わると思います。今年が終わった時にやり残したことがあると感じていたら、翌年も世界チャンピオンを目指して活動を続けると思います。

僕は、毎年目標が変わっていくので、将来は分からないですが、今後も、ゲームに携わって生きていきたいと思います。



※1 第18回アジア競技大会:2018年8月にインドネシア・ジャカルタで開催されるアジア・オリンピック評議会(OCA)主催の大会。

※2 ハースストーン春季世界選手権:ブリザード社が主催する「ハースストーン」のゲーム大会。

※3 ゲームボーイ:任天堂株式会社が発売した携帯型ゲーム機の総称。

※4 ポケットモンスター:株式会社ポケモンから発売されているゲームソフトの総称。この記事では、ポケットモンスターシリーズの全作を通して「ポケモン」と記載。

※5 ポケモンカードGB:任天堂株式会社が1998年に発売したトレーディングカードゲーム「ポケモンカードゲーム」のゲームソフト版。

※6 MMORPG:大規模人数で同時に参加が出来るオンラインRPG。

※7 ミスティックストーン:台湾のRunewaker社が開発をしていたMMOPRG。

※8 リーグ・オブ・レジェンド:アメリカのRiot Games社が開発・運営しているオンライン対戦ゲーム。

※9 「Surrender」選手:韓国出身の「Planet Odd」に所属するプロゲーマー。

※10 「Chakki」選手:アメリカ出身の「Tempo Storm」に所属していた元プロゲーマー。

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